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質問(専門書をきちんと読むには)

あなたがいう「何度も読む」というのは悪くはないのですが、それは方法の一つに過ぎません。(続く)

#結城浩に聞いてみよう
https://ask.hyuki.net/q/20180420055952 https://t.co/Jg8ilV5Eoi

専門書に限りませんが、本を読むときに大事なのは「理解すること」です。自分はいまどの程度理解しているかを意識しつつ読むのが大事です。十分に理解しないまま先に進むとわからなくなるし、本当にすべてを理解しないと先に進まないならものすごい時間がかかります。そのトレードオフ。

小説の筋を追うときの読み方と、専門書を理解しつつ読むときの読み方ではスピードがまったく違います。専門書を読んでいて、いったん先に進んでみるけれど、わからなくて前に戻って読み返すということもよくあります。意味不明な単語を調べることも(専門書では索引大事です)。

本を読むのは練習が要ります。特に専門書の場合はきちんと頭を使って意味を確かめながら読むことが大切です。そうやって頭を使って読むことが、練習でもあるのです。

意識して頭を使うことをしないなら、あるいは文章の意味を読み取ろうとしないなら、さらには自分がいま理解しているかどうかを意識しないなら、何度繰り返して本を読んでも効果は薄いでしょう。

「数学ガール」シリーズの登場人物たちがよく言うようなセリフを自分の心に問いながら本を読むのは基本です。

・これってどういう意味?
・ほんと?
・そんなことがなぜ言えるの?
・わからない…いったいどこがわかってないのかな?
・たと… https://twitter.com/i/web/status/987077962167021568

読書に慣れていない人や、きちんと頭を使う習慣がない人は、こういう自問をつらく感じるかもしれません。また、自問しても答えは本から探すか自分で考えるかなので、わからなくていやになるかもしれません。

それは筋トレをやってない人が筋肉を使うのがつらいのに似ています。つらいからといってやらないと筋力は付きませんが、無謀な筋トレやっても身体を壊します。

先ほどのような自問をいつも意識して本を読むと同時に、その本が現在の自分に合ってるかの感覚も養う必要がありますね。あまりにも難しすぎるならやさしい本を読み、あまりにも手応えないならもっと専門的なものを選ぶ。その選択を自分でできるようになるのも大事です。

本の内容がわかったかどうかはとても個人的な体験です。本の選択もそうです。他の人が何と言っても自分はわかった。自分はわからない。その感覚を健全な形で持つことは大事です。

その意味で、あなたが「思考を追うのが苦手だ」と気づいたことはとても素晴らしいことです。本がわからなくてもそれに気づかない人や、何とかしたいと思わない人はたくさんいます。ぜひ本を通じて、思考力を鍛えてくださいね。Enjoy!

2018-04-20 (Fri) 06:01:02