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学校で身につける力をたった一つ選べという問いがあるとしたら、その答えは「本を読む力」ではないかと思う。

便宜上「学校」と書いたけれど、学校に限った話ではなく、「教育」といってもいいです。また、スキル的なものについて書いていますのて、たとえば「人を愛する気持ち」「自分を大事にする」みたいなのは除いています。

「本を読む力」以外に頭に浮かんだのは「人の話を聞く力」「自分の頭で考える力」「自分の心で感じる力」「文章であれ絵画であれダンスであれ歌であれ、なにかを作ったり表現したりする力」でした。

どうして「本を読む力」をイチオシするかというと、自学への道を開いていると思ったから。コンピュータ的にいえばブートストラップの仕組み、ブートローダの仕組みを手に入れるのは大切と思いました。

本を読む力を手に入れるというのは、古今東西の人々が考えたり感じたりしたことを自分のものとするチャンスを手に入れる一歩を踏み出したようなもの。無知蒙昧の世界から脱出する大切な切符を手に入れたようなものです。たとえその最初に手に入れる切符で行ける世界は限られていたとしても。

その意味で、最近話題になっているリーディングスキルテストの結果が悪いというニュースは大変悲しいことですね。昔から若者は文章を読み取れていなかった、のかもしれませんが、それはそれとして、文章を読み取れない人が多いというのは社会の危機であり、個人の幸福が大きく毀損されている状態です。

念のために書きますが、リーディングスキルテストそのものの是非を言ってるわけではないです。

何かを学ぼうと思ったとき、書店や図書館にいって必要な本を探し、読み、自分の好奇心・知識欲を満足させ、思考を深め、豊かな感覚を養い、広い視野を持つことが「できない」としたら、それは大きな損失です。社会にとっても、個人にとっても。

各人の絶対的な能力の話ではないことに注意。物事の理解力や興味関心は人によって違います。でも、本来なら、適切な指導やアドバイスや動機付けやチャンスによって習得できるレベルの「本を読む力」が、もしも得られないとしたら悲しいことだなあと思うのです。

すべての本が良い本ではないし、すべての本が読むべき価値があるとも限らない。むしろ害になる本だってたくさんあるでしょう。でもだからと言って「本を読む力」があって悪い理由にはならないし、無くて良い理由にもなりません。

私のツイートを読む人の中にはいままさに学校に通っている人も多いでしょう。そういう方に特に言いたいのは「本を読もう」ということです。意識して多く、意識して広く、意識して深く。本を読みましょう。あなたが若い時代に読む本は、一生の宝となります。

いわゆる古典的な本を読むのはもちろん良いことですが、それに限る必要はまったくありません。とにかく、いろんな時間、いろんな機会をとらえて、本を読みましょう。「本を読む力」はあなたの未来を作る力です。

今回の連ツイも、加筆修正ののちに「結城メルマガ」の読み物になるかもしれません。
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2018-01-07 (Sun) 15:23:55