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#Sarahah
自分で定理を発見したり、非自明なことを世界で初めて私が証明したという経験はないですね。もしもあなたがそのような発見や証明をしたのであれば、数学の先生に相談してみることをお勧めします。… https://twitter.com/i/web/status/937992094945230848

この質問者のケースとは関係ない話を書きます。世の中には有名な「不可能問題」があります。いわゆる「角の三等分問題」などです。数学的に不可能なことが証明されているので不可能なのですが、がんばったらできるのではと勘違いする人もいます。その点は注意が必要になります。

「角の三等分」に関しては『数学ガール/ガロア理論』にやや詳しく書かれています。そこでは「五次方程式に解の公式が存在しない」こととの類似性と合わせて語られていたと思います。
http://www.hyuki.com/girl/galois.html

不可能問題の別の例として「立方体の倍積問題」があります。与えられた立方体(サイコロ型)の二倍の体積を持つ立方体を作ることは不可能であるというもの。ポイントは条件として定規とコンパスしか使ってはいけない点。この条件がなければ、可能になります。

こういった不可能問題はしばしば、問題の前提条件や数学における証明の意味をよく理解していない方が「自分は解いた!証明した!」と誤解することがあります。

一般論として、数学の非専門家が新たな発見をすることは珍しいです。有名な問題である場合は特にそうです。ただし、既存の有名な問題に別の証明を与えたり、条件をやや変化させることで新しい定理を作ったりすることは非専門家でなくてもできると思います。

新しい証明を見つけることや、少し変形させた定理を作ることは、数学の活動として素晴らしいことと思います(しかも楽しい)。ただし、それが学問としての数学の新発見としてどのくらい意味を持つものかは、専門家でないと判断は難しいと思います。

専門家でなければ新しい定理を探すのが無意味だといってるわけではありません。また、未解決問題の証明に徒手空拳で取り組むことが悪いわけでもありません。過去幾多の数学ガールや数学ボーイがフェルマーの最終定理に挑んだことか…ワイルズ少年ですらその一人だったのですし。

…といったような内容を頭に浮かべた上で、この連ツイの最初にある回答ツイートを書きました。

「新しい発見をして数学を楽しみたい!」という方へのおすすめは、「フィボナッチ数列」と「パスカルの三角形」です。フィボナッチ数列各項のあいだに面白い関係はないか。パスカルの三角形の中に見える図形と数とに面白い関係はないか。探してみると楽しいですよ!

2017-12-05 (Tue) 19:28:37