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調べ物していて目に付いた検索ワード「同業他社」から時間を使ってしまった。「同業他社」で検索すると「同業他社 転職 禁止」などが出てきますね。さらに読むと転職したい労働者の話と、転職させたくない経営者の話が出てきて興味深い。

経営者の相談で「退職時に同業他社への転職禁止の書類にサインさせようとしたらすでに同業他社に転職が決まっているので拒否された」というのがあり、それへの回答が「そういうサインは転職時ではなく入社時にやるもんだよJK」になっていました。

確かに、入社時に「じゃあ、入社のためにはこちらにサインをしてくださいねー」といわれたら、普通はサインしちゃいますよね。でも、どんな場合でも(どんな場合であっても)、サインしたりハンコついたりする前には、書類を熟読することが大事です。

契約書の類は、ある種の保険みたいなものです。相手と良好な関係が保てている間、あるいは良好な関係を保てている担当者がいるうちは、契約書が必要になる局面はあまりありません。なので「この会社とはうまくやっているから、どんな内容でハンコついても大丈夫」というのはナンセンス。

サインしたり、ハンコついた書類が重要な意味を持つのは、相手との関係が敵対的なものになったり、担当者がもういなくなってからなのです。契約書やハンコをつく行為にイチャモンをつければいいといってるのではなく、その前には必ず自分でよく読むという習慣を付けようという話。

もしも相手が「契約書にはこう書いてあるけれど、実際には私たちはこうしますから」というようなことを言い出したら要注意。最低でも、こっそり対話を録音しておきましょう。相手を責めるためではなく、自分と自分が愛する人を守るために。鳩のようにすなおで、蛇のようにさとくありなさい。

ハンコをつく重み、特にお金が絡むハンコをつく重みについては、子供のころから親に言われてきました。なぜか学校では教わったことがありません。でもほんとに大事なことだと思います。いわゆる「めくら判」(何も読まずにハンコを押す)は厳禁です。

場合によっては、自分がハンコを押した処理の写真を撮っておくのはいいかもしれませんね。

ところで話を戻して「同業他社への転職禁止」(いわゆる「競合避止義務」)って、たとえ誓約書を交わしたとしても実際に行使されることはあるのかしら? 悪質なものはさておき、一般のIT企業の従業員が、他のIT企業に就職した場合、「競合避止義務」を理由に訴追されたりするものなのかしら。

「ハンコをつく(サインする)」というのは(ときに人の人生を左右する)重要な意味を持つのだから、人に「ハンコをつかせる」というのは重要なアクションであると認識すべきですね。時間をとって説明するのは当然(ハンコを急かすのはそれ自体が悪)。ハンコつく人からの疑問に答えるのは当然。

ハンコを押すのを急かされたら、それは怪しい行為と思ってもいい。「ハンコを押すのは親と相談してからでもいいですか」を拒否されたら、それも怪しい行為と思う方がいい。大きなお金が動くとき、人生の大きな岐路に立つとき、そのときのハンコ(サイン)には十分に注意した方がいいと思います。

「同業他社への転職禁止」より「機密保持契約」の方がスジが良さそう(スジが良いとは)。

ハンコの重みについて知りたい人は『ナニワ金融道』『カイジ』『ライアーゲーム』あたりを読もう。

2017-07-06 (Thu) 14:59:26