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質問(「何でわかるの?」と聞かれたときに)

ご質問ありがとうございます。あなたの質問に対する直接的な回答ではありませんが、質問を読んで私の思ったことを書きますね。(続く)

#結城浩に聞いてみよう
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お友達から「何でわかるの?」のように聞かれたときには、あなたがやっていることをできるだけ言語化して伝える努力をしてみることをお勧めします。それは、必ずしもそのお友達のためではなく、むしろあなたのためです。

あなたは特別なことをしているわけではなく「自然にわかる」のかもしれませんし、もちろん「一晩寝ていたら解けている」ということもあるでしょう。それでも、あなたが普段から何をどのように見ているか、ある特定の問題に触れたときに何をどのように考えたかを言語化してみるのです。

もしもそのようなことの言語化が難しいとしたならば、ぜひ「それ」をあなたに与えられた問題として解いてみてください。私はそれが、あなたの能力をさらに高める助けになると想像します。

ここから、もしかしたらあなたにはあてはまらない話になるかもしれません。こういっちゃなんですけれど、そこそこ利発な方ならば、たとえば高校三年までに学校などで出会う問題を自然に解いちゃうのは珍しくありません。

(ちょっと言い過ぎたかもしれないけど……まあ続けます)

でも、どんな人でも無限に難しくなっていく問題は解けませんから、どこかでは壁にぶつかることになります。そして、ある意味の「勝負」はそこから始まります。そのときに、他の人には難しい問題で自分には易しい問題を「どのように」解いてきたのかは重要な武器となります。

私があなたに「言語化」を勧めるのは、主にその「武器」をいまのうちから整備しておくのは決して無駄ではないと思うからです。(と言いつつも、私自身は凡人ですから、的外れなことを言っている可能性も高いのですが……)

小学校時代、非常に多くの子が「神童」や「天才」扱いされます。学校で教えることなんか話半分に聞いていても(へたしたら聞かなくても)理解できるし、試験も申し分ない状態で進み……中学・高校で失速します。

でもなかなか失速に気がつかず、段階を踏んで学ぶことの大事さに気がつかず、結果的にいつのまにか同学年の人たちから大幅に遅れてしまうことがあります。

いま書いたのは小学校から中学・高校ですが、それは学びのどの段階でも起きうることです。あなたがそうだと決めつけるわけではありませんし、私には判断ができませんが、ちょっとそれが引っかかったのでした。

高校くらいまでの問題は、うまく解けるように段取りがなされている問題がほとんどです。ですから、身も蓋もない言い方をすれば、解けても不思議ではありません。そのような問題に向かっている間に、ぜひ「自分は何をどのように考えて解いているのか」というreflectiveな発想も身につけてほしいです。

そのための活動として非常にいいのは、友達の質問に答えることです。自分の思考の方法を答えるだけではなく、友達がそれを理解できるように伝えることを試みてください。それはあなたの能力を広く、深くしてくれるはずです。

あなたの質問を読んで、私はそんなことを考えていました。的外れな回答だったらごめんなさい。あなたの学びがますます豊かなものになることを願っています。

ご質問ありがとうございました。

>「何でわかるの?」と聞かれたときに
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(余談)考えてみますと「数学ガール」に出てくる「僕」は、「教える」ことを通して多大な学びをしていることになりますね。
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2020-12-14 (Mon) 19:40:28