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質問(復習)

ここに出てくる「理解」「問題演習」「練習」「応用」「復習」という用語はすべて意味の幅が広いので、どれがよいと言われてもちょっと困ります。(続く)

#結城浩に聞いてみよう
https://ask.hyuki.net/q/20190120154000 https://t.co/kGuKlZDOF7

言えることはいくつかあります。
・さっぱり理解していない状態で問題演習するのはあまり意味がなさそう。
・問題演習したら必ず自分の理解が正しかったかどうかを確かめるのが大事(問題が解けたかどうかよりも大事)。

・理解しているつもりだけど、基本的な問題が解けていない(つまりちゃんと理解していない)状態で応用問題に挑戦するのはあまり意味がない(自転車に乗れない状態で、自転車に乗りながらジャグリングする練習をするのは無理)。

「復習」にはいろんな意味がある。①いままさに聞いたことを自分の中で振り返って「これはこういうことだな」と確かめるのも復習の一種だし、②習ったその日に家に帰って「今日は何を習ったっけ」と思うのも復習。個人的には細かく①をやっておくと、②はほとんどやることがないと思う。

数学が好きになると、得意になる可能性が高いのは①の復習を自然にやっているからと思う。「勉強だからやる」のではなく「どうなってるか確かめたい」からやる。

どのような学び方をするにせよ大事なのは、いつも「結城メルマガ」に書いている通り《自分の理解に関心を持つ》ということです。復習の方法や演習のやり方に最初からベストな方法があるわけではなくて、すべては理解するためにあるんです。

自分が理解していないのにまずは演習だと考えたり、自分が理解していなくてよくわからないけど演習で点が取れたから応用問題に進むというのは、何かを掛け違えています。《自分の理解に関心を持つ》。さまざまな勉強方法は理解を助けるためにあるもので、機械的に理解が進むわけではありません。

もちろん場合によっては、よくわからないけれど先に進むということも必要です。まだピンと来てないけど、とりあえず問題解いてみるかという場合もあります。でもそのときでも「自分はまだ理解してないな」ということを率直に認めておく素直な態度が必要です。わかったふり、ダメこれ絶対。

その意味では、固定的な勉強方法にこだわるのは危険です。誰かが言ったから自分にもその方法がいいとはいえません。《自分の理解に関心を持つ》ことで、調整が必要です。自分はこの方法なら、ちょいと時間は掛かるけど、しっくり理解できるようだな……というような態度はとても大事ですね。

もちろん、何をどうしていいかわからないときに、先生のいうとおりやってみることや、友人の方法を試すというのは大事です。でもそれを金科玉条のように考えるのは大間違いですね。

そして《自分の理解に関心を持つ》というのは、数学に限った話ではなく「学ぶときの心がけ」として一般化出来る話です。学校にいるあいだだけ有効なものではなく、大人になってから仕事や研究や活動で学ぶときにも《自分の理解に関心を持つ》ことが成長の決め手になるのです。

少し余計な話をすると《自分の理解に関心を持つ》というのは「自分を大切にする」「自分を愛する」ことに通じる態度でもあります。機械的なやり方を自分の反応を無視して強制的に当てはめるのではなく、自分の状況に合わせて調整するわけですから。愛ある態度といえるでしょう。自分を大切にする。

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2019-01-20 (Sun) 15:41:35