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質問("本を読んで勉強する"とは)

本を読んで勉強するというのは、簡単に言うと、本を読んでそこに書かれている内容を理解することですね。理解の程度はさまざまで、理解の方法もさまざまですけれど。(続く)

#結城浩に聞いてみよう
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「ノートに書く」というのは、自分が内容を理解するための方法の一つです。ノートに書くことは理解を助けることが多いですけれど、ノートに書くことが理解そのものではありません。

「ノートに書いただけで勉強した気分になる」という言い回しを聞くことがあります。ノートに書いたからといって自分の理解が進むわけではありません。理解とは自分の頭を動かす内面的な活動ですから、自分で意識して頭を動かさないことには理解は進みませんし勉強にもなりません。

書かれていることを理解するのは、絶え間ない問いかけに答えることとも言えます。書かれていることを読んで、これはどういう意味?これは本当かな?さっき言ったことと矛盾してないかな?例えばどんな例があるだろう?要するになんの話なんだ?…そのような問いかけを自分に発し、自分で答えるのです。

もしも、このような内的な問いかけをまったくせずにノートに書く作業だけをして、それを勉強だと思っている人がいたら、それはとてつもなく大きな勘違いをしていることになります。

書かれていることを理解するために頭を使うというのは、やっている人には当たり前すぎてほとんど意識にものぼらないことかもしれません。どういうこと?本当?たとえば?こっちとの関係は?のように自然に考えているものですから。

どのような問いかけをするか、どれほど精密に、どれほど的確な、どれほどユニークな問いかけをするかは人それぞれです。それは学び方の上手い下手、考え方の上手い下手につながります。でも、たとえそれほど問いかけがうまくなくても、問わないよりはずっとずっといいことです。

書かれていることを理解するために頭を動かし、自分に問うことが習慣になっていない人には、超めんどくさい話に聞こえるかもしれません。少し読むたびに意味を考えなくてはいけないなんて!なんとめんどくさい!でもそれをしなかったら、学ぶために本を読む時間の大半が無意味になります。

念のために書いておきますが、自分で問うたことへの答えが得られるとは限りませんし、得られなければ本を読む意味がないというのではありません。むしろ、ちゃんと読んでちゃんと考えると、わからないことや知りたいことがもっと増えてくるはずです。世界が広がる。それが学びなのです。

そこまで考えてくると、ノートに何を書くかというのは小さな問題ということに気がつきます。というか、何を書いたらいいかは、人により違う。自分の理解のために何を書いたらいいのか考えて書く。それはとても大事です。

最近の「結城メルマガ」でも何回も書いていますが、《自分の理解に関心を持つ》ことが大事です。ノートに書くというのは、自分の理解を助けるための無数の方法の一つに過ぎません。以上です。

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2018-07-11 (Wed) 10:41:17